【カミングアウト】社内でゲイであることをカミングアウトした話

どうもアラサー男子オスギです。
今回は自分のセクシャリティ(性的指向)であるゲイについて、今勤めている会社でカミングアウトしようと思ったキッカケを書こうと思います。
幸いにも自分はカミングアウトをした結果、今の職場で働きやすくなり、一緒に働く人のことをカミングアウトする前よりも好きになり、良い方向に向かいました。
そして今では社内のかなりの人数の人が自分がゲイであることを知っています。
この記事は決してカミングアウトをすることを推奨する訳ではありません。
必ずしもカミングアウトした結果がこうなる訳ではないので、ただ1つの事例として読んでいただければと思います。

 

カミングアウトした時期・キッカケ


自分がゲイであることを同じ職場の人にカミングアウトをしたのは、大卒で入社して、入社一年目の11月です。
今自分が入社して7年目、2019年4月から8年目となるので、約6年半前の話になります。
今でもはっきりとカミングアウトした場所を覚えています。
同じ課の先輩に「飲みにいきましょう」と誘い、二人で銀座で飲んでいるときにその先輩にカミングアウトしました。

 

カミングアウトしようと思ったキッカケですが、いくつかの要因が関わっていて、それらがそれぞれ自分の背中を押してくれたことです。

 

キッカケ① 先輩から「仕事は楽しくやろう」と口すっぱく言われていたこと

新入社員として入社して、カミングアウトする11月までの約7ヶ月、その先輩に「仕事は楽しくやろう」と口すっぱく言われていました。
その先輩は私の指導者(OJT)でもあったので、仕事のやり方や心構えなど様々なことを教えてくれました。
その教えてくれていた中で、ことある毎に言われていたのが、この「仕事は楽しくやろう」です。

 

先輩曰く、仕事なんてキツイ・辛いことの方が多い。
だからこそ、自分なりに工夫して仕事の中で楽しみを見つけて、楽しくやっていこう。
楽しいことが1つでも多くあればいいじゃん!その楽しさが大きければ大きい程いいじゃん!という考えの方でした。

 

楽しければいろんなアイディアも湧いてくるし、やってみたいと思うから、そういう風に仕事をしていくように工夫してみようといつも声をかけてもらっていました。

 

キッカケ②「嘘をついている」から「辛い」と言うことの気付き

入社してから6ヶ月後に人事部主催で、新入社員を全員が集められて、今までの仕事を振り返るフォローアップ研修がありました。
そこでは名前の通り、4月からの半年間、どのような仕事をしたのか、仕事をしている中での自分の感情や気持ちなどを整理する、これから残りの半年間どのように仕事をしていった方が良いのか、を考えるワークをしました。

 

「そこで仕事をしていてどんな時に辛いか?」と複数辛かった時の事象を列挙した際に、共通していたことが「自分が嘘をついている」という事でした。

 

具体的な場面でいうと、業務中の職場の人との雑談や、職場の人との飲み会での話をする時です。
「ゲイ」である事を隠していたため、どうしても恋人の話や、好きなタイプの人の話では、はぐらかしたり、嘘をついて誤魔化していました。
その時に、自分は職場の人たちと仲良くなって打ち解けた方が仕事をしやすくなると思っていたのですが、そこに「嘘をついている自分」がいることで、どうしても自分と相手との間に壁があるように感じていました。
嘘をついていることで自分を否定している感覚、嘘がバレた時に信頼されていなかったと相手に思わせてしまうのではないかと言う恐怖、など、ネガティブな感覚が自分の心にありました。

 

この感覚がなくなれば、もっと楽しく仕事できるようになるんだな、とフォローアップ研修の終わりに気付きました。

 

③指導者である先輩の言葉「どんな時でも守る」

正直なところこれが一番自分の背中を押してくれた言葉です。
キッカケ①で書いた自分の指導者である先輩から「指導者(OJT)はどんなことがあっても、自分が受け持った新入社員を守る」と話をしてくれたことです。

 

実際に自分が上司・お客様から叱られたり怒られた時に、それが自分のミスであった時には、叱られた後・怒られた後に二人でなぜそうなってしまったのか反省して、次回同じことをしないような改善策を考えました。
そして、上司・お客様から叱られたり怒られても、それが自分のミスではなかった時には、先輩が庇ってくれて自分を上司やお客様から守ってくれました。

 

その時にこの先輩なら、信じていいんだなと思いました。

 

 

カミングアウトへ


このキッカケ3つがあり、フォローアップ研修後に先輩を飲みに誘って、その時に「自分はゲイなんです。」とカミングアウトしました。

 

カミングアウトすれば、少なくともその先輩の前では嘘をつかなくて済む。
そうすれば仕事を今よりも楽しくできるのではないか。
カミングアウトしても、この先輩なら自分のことを守ってくれる。

と思って、カミングアウトしました。

 

やはりカミングアウトする時は最悪の事態も考えました。
カミングアウトして、先輩から拒絶され、会社の他の人に言いふらされて、いじめられて、会社に居づらくなるかもしれないと考えました。
それでもカミングアウトしてみようと思えたのは、先輩なら信じられるという想いがあったからです。
そして最悪の事態については起こってしまってから考えればよいと思い、極力考えないようにしました。
今思えば楽観的で、あまり得策とは言えない考え方ですが、最悪の事態を考えてしまったら、何も行動を起こせないと思ったからです。

 

 

カミングアウトした後の反応


実は先輩にカミングアウトをした後のことをあまり覚えていないのです。
なぜかというと、その後その先輩と記憶を無くすくらいまでお酒を飲んで、酔っ払ってしまったからです。
カミングアウトした直後に先輩がどういう反応をしたか、なんと言ったか、本当に覚えていないんです。
ただ、その後に楽しく飲んだという記憶はあるので、先輩の反応が僕自身を傷つけることはなかったのだと思います。

 

実はそのカミングアウトをした日を境に何かが劇的に変わったということはありませんでした。
ただ、この先輩に対してだけは、セクシャリティについて何も嘘をつかなくてイイんだという、安心感がありました。

 

昼間に事務所にいるときは今までと変わらずエビの仕事をして、時々先輩と二人になる時に、好きな人いるの?とかどんな人がタイプなの?とかそういう質問をされるようになって、先輩も自分のことを理解しようとしてくれているんだなと感じていました。
それは自分にとってとても嬉しいことでした。
仕事の業務であるエビを扱うことについてはセクシャリティなんて関係ないので、今までと変わらず、だけれどもふとした時の雑談で、セクシャリティが関係する話の時は、先輩が自分のことを気にして話をしてくれる。
そういうのが理想だなと思っていたので、それができたことに嬉しさを感じていました。

 

数ヶ月経ってから、その先輩に飲み会に誘われました。
そこにはもう一人同じ部署の先輩がいて、3人で飲むことになりました。
わかりにくくなるので、カミングアウトした先輩をA先輩、その飲み会にいた先輩をB先輩としますね。
その飲み会でA先輩が耳打ちで「カミングアウトしても絶対に大丈夫だから、カミングアウトしてみなよ」と言ってきました。
それを聞いたときは少し戸惑ってしまい、言うべきか言わないべきか迷いましたが、A先輩とも仲が良いB先輩だし、A先輩に言われたから大丈夫だろうと思い、ここで二度目のカミングアウトをしました。

 

こういうように、A先輩がこの人ならカミングアウトしても大丈夫だよって言う人と飲み会をA先輩がセッティングしてくれて、そこでどんどんカミングアウトをしていくようになりました。
もう何度、誰にカミングアウトしたか正確に覚えていませんが、全ての人が自分がゲイであることに対してネガティブなコメントや態度をとる人はいませんでした。
そして、ゲイだからといって、過剰に反応する人もいなく、多くの人は至ってシンプルに「あ、そうなんだ。」と言うような反応が多かったです。

 

カミングアウトした僕からすると、シンプルな反応をする人が多くて驚きました。
もしかしたら、みんな聞いた時は驚いて、どうやって反応したらイイかわからなかったのかもしれません。

 

自分がカミングアウトした後の反応で大事だなと思うことは、カミングアウト直後の反応よりもその後の日常での反応です。
今回でいうと職場の人へカミングアウトしたので、カミングアウト後の仕事場での反応・変化です。
仕事場ではほとんどのことが変わりませんでした。
今までと同じエビの仕事をやり、先輩から教わったり、指示を出される時も今までと何も変わらない。
変わったのは上記にも書いた通り、雑談した時にセクシャリティに関する話題が出た時だけでした。
そのくらい、今自分の働いている職場では、ゲイであるというセクシャリティが仕事中には関係のないことなのです。

 

 

カミングアウトして6年経ってみて


最初は先輩一人にカミングアウトをしたのが、徐々に増えていきました。
今では社内で関わっている人がほとんど知っているんじゃないかなと思います。
特に今のところ、ゲイであるからという理由で社内で嫌がらせや不利益を被っていることはありません。
(制度面では同性パートナーだと単身赴任手当が出ないとか、社宅が使えないとかはありますが、、、)

 

実質、仕事をしていく上で、それがゲイであることで仕事が露骨にやりづらくなったことはなかったです。

 

そこで感じたことは、仕事とセクシャリティってそこまでリンクしないということです。
以前の記事でも書きましたが、自分にとってゲイであるということは「付随要素」であり、それ以外の複数の要素があって、それで出来上がっている。参考記事:【セクシャリティ】どうでもいい場面にも関わらず引き合いに出される
そして仕事をしている時は、ゲイ以外の要素がかなり関わっていて、ゲイという要素はあまり関わっていないのだろうなと。
だから、仕事をしていても自分はあまりゲイであることで困らないし、職場の人もそこまで気にしない。
そんな風に思っています。

 

これは個人の意見なので、全ての事例に当てはまるとは思っていません。
セクシャリティや性自認が大きく関わってくる仕事ももちろんあると思います。
たまたま自分はそういう仕事ではなかったのだと思います。

 

最後に


カミングアウトをするのか、しないのかということは個人の自由だと思っています。
するのもしないのも自由、そしてするのもしないのも自分本人の責任。
カミングアウトは強制されてするものでもないし、必ずしなければいけないものでもないと思っています。
自分のタイミングで、カミングアウトしたいと思い、カミングアウト後のことも自分で責任取れると思った時がする時なのかなと思います。

 

長文になりました。

 

ではでは

 

オスギ

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